S2000

S2000のアウトライン
西暦2000年にちなんでお約束のように登場したS2000。
関係者の1人が秘蔵していたオリジナル大戦モデルを基本にしてディテールを作りつつ、大戦当時のコンセプトであった「廉価版」とは一線をひいた製品を目標にした。
現物を目の前に置いて採寸、分析の上開発するという工程はSAMURAIでも初めての方法で、大股部分の縫い目は「唯一無二のレプリカ」を自負する程の大戦モデル再現度。
生地や糸はSAMURAIオリジナルを特注。写真では解り辛いがかなり引き締まった雰囲気を作り出している。1回の生産が少量ずつの計画なので、これら特注の素材が今年の途中でいきなり無くなるといった事態は無いはずだが、1年間のみの予定でラインナップされるこのモデルが2001年を待たず少し早目に消える可能性もあることはご了承を。

カラー:インディゴ
価格:\20,000-
生地:14oz デニム100%
S2000のディテール
S2000のオリジナルとなった「大戦モデル」は、戦時下という特殊な状況で誕生した「廉価モデル」であり「稀少モデル」でもある。それゆえに各ディテールがまた特殊な形状、素材となっていて、しかもそれ以降同じ形状、素材の物は生産されていない......というのも実は、これらのクオリティがお世辞にもほめられたものではなく、当時のメーカーにとっては非常に不満足な出来の商品であったためで、終戦直後に生産された例えば「47モデル」などはその反動から凝ったディテールを持つことになったというのが定説。さて、そうした「大戦モデル」を横において作られたSAMURAI-S2000なのですが、ディテールを追求しながらも先述のような下地もあって「コピー」に終始することは避けました。特に糸目を減らすようなことは絶対に行いたくなかったので、似たような縫い目を見せながら実はしっかり縫製されている。もちろん生地は当時主流だった狭幅デニムの再現という事で、しかししっかりした生地をつかった上でセルビッチを再現しています。


股部分の縫製処理
S2000ではWW2当時の製法をそのままに再現して、断裁した生地をそのまま縫い合わせている事。当然ですが外見からはステッチワーク以外見えるものはありませんし、些細なディテールなのですが、裏返して見ると......。


パッチ
今回のS2000は俗に言う「大戦モデル」のレプリカで、SAMURAIにしては珍しく「お手本」を見ながらディテールを固めていった。
とはいえ「丸写し」のコピーならS2000なんてミレニアムっぽい名前をつける必要もなく、今回は我々なりに20世紀をふり返り、21世紀に向けての希望をパッチに託してみようという事になった。元々「戦争の世紀」とも言われている20世紀の締めくくりを意味して大戦モデルを作ろうという事になったわけだが、戦時下当時の「廉価版」的性格のあったモデルを希少価値のみで現代に復活させても意味は無い。希少価値という言葉はオリジナルの本物にのみ与えられるべきものだと思うのです。
はい、パッチのお話ですね。忘れてはいませんよ。
大戦モデルだからといってSAMURAIの「顔」である向かい合った2人の「サムライ」を外したりするつもりは無い。むしろ大戦モデルにアナクロで古式ゆかしい1対1の「決闘」は戦争という大量殺戮を皮肉っている意味にもとれる。が、これも戦争の「火種」であることに変りはなく、先に挙げた21世紀への希望という意味もあって2人に握手してもらうことになったのです。
この2人、互いのプライドを賭けて剣を交えても、お互いへの尊敬の念は忘れないのです。


コインポケット

S2000の特徴的な部分がこのコインポケット。
ポケットの下端部分に丸みを与えた縫製フィニッシュとなっている。細やかな寸法の設定は「ほとんど認識できない」レベルの違いだが、 この部分は「確かめる」よりもむしろ「感じ取って」欲しい。もちろん見てわかる違いもあるのでSAMURAI WebSite上にある他モデルのコインポケットのアップと見比べて欲しい。なんとなくあっさりして見えるのは、リベットの有無によるところも大きいのですが、糸目の間隔が他のモデルに比較して狭くなって(と言うよりほとんどつながって)いて線に見えるなどの要素が合わさった結果?口を裏返せば当然のように当時使われていたセルビッチも再現。しかし何と言っても一目で違いがわかるのは、裏生地に使っているヘリンボーン。鈍いゴールドの色彩は勿論だが、この生地独特の織り目模様と手触りは実際に手にして確かめてもらうしかない。


ベルトループ
基本はS510XX(現在は生産休止中)の「バンザイ縫い」を継承して質実剛健に。これはSAMURAI JEANSラインナップのほぼ全てに共通する工程ではあるが、ミレニアムモデルの節目にちなんで今一度の紹介。
15x65ミリのパーツが5つ。中央にループステッチを5.6ミリ幅で施してパーツとしての強度を確保。写真では感じられないかもしれないが、15ミリというサイズは結構な広さの幅で、現物を触っていただくのが1番なのだがラフにもある通り、ステッチ部分に芯のような感触がある。穿きこんだ時にこの「芯」が絶妙の色落ちを演出する役目も兼ねるわけです。


お礼とお詫び
西暦2000年記念モデル「SAMURAI S2000」ですが、ご好評に応え生産総数を発売開始当初の設定よりも多めに修正の上、皆様からの声援にお応えしていましたところ、予想よりも大幅に早く材料のストックが切れてしまう事になってしまいました。

当サイトにて承っております注文と併せて受注傾向を予想し、工場側にサイズの割り当て数量などの変更を出しておりましたが、2000年7月中旬をもってすべてのサイズが完売となってしまいました。

限定品とはいえ2000年中はカタログモデルとしておくことを公言しながら、誠に申し訳ございませんが、S2000の注文受け付けは2000年7月末をもって終了させていただきました。

なお、2001年4月から後継カタログモデル「S2000-2」をラインアップしました。