S0511XS

S0511XSのアウトライン
S510XXやS5010XX、S0510XX2がへヴィーと感じる、特に女性の皆様に向けてのライト仕様だが、決して「簡易仕様」ではない。
シルエットはストレート。昔で言うところのスリムだが、現行モデルを比較対照にあげるなら、L社の501の感触を想像していただくとわかりやすいでしょうか。そのシルエットを構成する生地は、サムライのスパイスを効かせた軽めの14oz、サイズは27から始まって30インチまで1インチ刻みで設定。さらに32インチを加えて合計5サイズを用意。細目ストレートのフォルムを持つ511XSの似合う身体のサイズをカバーしています。S-10CBでひとまずの確立を見たSAMURAIこだわりのステッチワークもまた、健在。
 しかし何と言っても最大のポイントはジップフライの採用。これはスタンダード版として気軽に穿いて欲しいという、使い勝手への配慮と「フロントがジッパーになったモデルは無いの?」との問い合わせに応えたもの。
ジッパーのメーカーは当然のようにタロン。この際コストアップは無視してへヴィーデューティーなタロンを採用したのは、ジップアップする時の指先の感触に酔って欲しいから。使っているのはご存知「セミオート」で、S-0511XSを穿く時はSAMURAIユーザーらしく背筋を伸ばして、タロンセミオートのさりげないワンアクションでフィッティングの仕上げをキメて欲しいものです。
もちろん、このワンアクションは女性だけのものではない。細身なシルエットの似合う男性にこそセクシーな指使いを極めて欲しいものです。

S0511XSのディテール
ジッパー
511XSの最も511XSたる部分がこのジッパー部分。メーカーのタロン社についてはSAMURAI DENIM WEAR DICTIONARYをご覧戴くとして、ここでは511XSの存在理由ともいえるその股間について述べよう。

さて、こだわりのSAMURAIスタッフがジッパーフライモデルである511XSにタロンを採用した事は当初からの予定通り。ミルスペックを満たすタロンの信頼性は商品の送り手とにとってこれ以上の無い安心感を与えてくれる上、そのネームバリューもジッパーの一流を意味するとあれば予定調和も当然の事、正直言ってこれしか考えていませんでした。
 普通、このように商品を企画する時にはひとつのパーツに幾つかの候補を挙げ、その中からスペック、価格、供給状況やコストパフォーマンス等を考慮しつつ選考するのですが、スタッフ全員の頭の中にこれしか無かったのですから選考が成り立たなかったのは無理もありません。困ったもんだ。

そのへんは企画製作当初からしっかりしたイメージがあったという意味にも解釈できますので、ぜひそのように受け止めてください。

で、そのタロン製ジッパーであるが、左右から噛み合う「ムシ」の部分が国産の標準品に較べて大きく、堅牢な素材がラインナップの全てにおごられている。また、「ムシ」を支える布地部分も剛性のあるものが使われていて、噛み違いや噛みこみといったトラブルに対して非常に強い。トラブルがそのまま命にかかわる戦場での使用を想定した、ミルスペックを満たしている製品にとっては当然の性能であるが、ヘビーデューティーな使われ方も充分ありうるスタンダードなジーンズにとってもトラブルフリーは大きなポイントと思いますが、511に興味を持たれる方々はどのように感じられるのでしょうか。

パッチ
S511XS実現化への試行錯誤を行っている間、511XSのパッチはS610CLの試作品同様に510 Lot#1と全く同じ物が使われていました(左画像参照)。
510XXに関する問い合わせで多かった「もう少し気軽に穿ける510はありませんか?」というものに応えて試作が進んでいた511XSにとって、これは当然のことでした。生産時の手間やコストの問題からみても510とのパーツ共用は生産者側にとっては魅力的ですし、デザイン、素材も同じ物ですのでパッチ自体に対する不満もありません。
 当初、カラーデニムと平行開発されていた511XSは、510のコンセプトと610CLのファッション性(または気軽さ?)をメニューの中心に置いていました。皆さんから寄せられた「気軽に穿ける510」という問いにSAMURAIスタッフは「普段着にもこだわりたい」「満足をいつも身につけていたい」といった回答を出したのです。しかし610CLのパッチ図案を変更する際のこだわりであった「サムライジーンズに欠けている大きな一点、"ヒストリー"を築きたい」という思いが511XSの開発時にも根強く残り、「はじめに510ありき」としていた我々のもうひとつの「こだわり」を捨てさせたのです。

確かにそれは必然や機能とは無縁な事柄なのですが、同時にそれは、無視できない大切な部分にも思われたのです。
だからといってこだわりの最もこだわりたる部分まで捨てるスタッフでないのは皆さんご存知の通り。「一見同じようでいて、良く見ると別物」にしたのは、やはり「はじめに510ありき」としたSAMURAI JEANSの「頑固さ」を遊び心でカモフラージュした「照れ」とでも思ってください。


S0511XSのサイズバリエーション
サイズラインナップは左のとおり27から始まって1インチ刻みに28、29、30と揃い、これ以上は32のみとなる計5サイズ。シルエットはややスリムなストレートで、これはS-610CLのアウトラインを基本にもうひとまわり細めに仕上げたもの。標準体形の人なら腿のあたりから膝下へのアウトラインがスリムに出るはずなので、後は「洗い」を経験させながらオーナーの身体に馴染ませて欲しい。レングスは34で統一している(単位は全てインチ)。
 発売直後まであったW34インチサイズは、元々の生産数が他サイズに較べて少なかった事もあるが5月末の売切れと共にカタログ落ちして再生産の予定は無い。これはウェストサイズと足のラインがこれ以上のサイズだと少々アンバランスな印象になってしまうため。もともと大柄な人向けに作った試験的なサイズなので理解戴きたい。SAMURAI S-511XSのW34インチサイズは持っているだけでかなり自慢できるレアでマイナーなアイテムです。
 基本的な部分はこのホームページ内に書かれている通り、S-510XXのコンセプトを踏襲しているが、穿きやすさとメンテナンスの簡単さを第1においているのは言うまでも無い。まわりくどい言い方だが「ジーンズは好きだしこだわっているつもりだけど、マニアってほどじゃない。だけど周りとはちょっと差をつけたい」って人達向けといったところ。(???)
 この際だから女性ユーザーにちょっとコビていると白状してしまおう。
SIZE A(cm) B(cm) C(cm) D(cm)
inch cm N_WASH WASHED N_WASH WASHED N_WASH WASHED N_WASH WASHED
27 68.5 70 69 41 40 38 37 87 86
28 71 72.5 72 43 42 39 38 87 86
29 73.5 75.5 75 45 44 40 39 87 86
30 76 79 77.5 47 46 41 40 87 86
32 81 83 82 51 50 43 42 87 86
メンテナンスの話で最も気になる「縮み」について。これは自身のウエストサイズと同じ表示の物をゲットしていただけばOK。上図を参照いただくと気付かれると思うが、ややゆったり感じられる寸法設定になっている。この辺りも女性ユーザーを意識していると言えなくもないが、14ozに15ozという生地の違いについて神経質になる必要は無く、その違いは、主に穿き心地の違い程度と思っていただけるとありがたい。このあたりはスタンダードモデルとなるべく、510XX以上に縫製屋さんをはじめ各プロフェッショナルの皆様に心遣いいただきました。
ところで上図の数値について補足ですが、ウェストサイズに付いてはサンプル値の平均を小数点以下2ケタ以下で四捨五入、その他の部分については小数点以下1桁で四捨五入の上切り捨てています。